飛騨ー

月曜未明の鎌倉街道が混んでるはずも無く、
速攻で横浜横須賀道路に入り、そのまま保土ヶ谷バイパス、国道16号を一気に北上。
普通なら2時間はかかるところを、1時間足らずで中央道を八王子I.C.から入る。

暫く走って、談合坂S.A.で小休憩。
再出発して暫くすると、霧が濃くなってきた。
っつーかかなり危ない、15~20mくらい前が見えない。
案内看板も急に見えてくるから、目を凝らして頑張る。

頑張ってると「こっちの方向に富士山が見えます」とか書いてあった。
ナメてんのか? 見えるわけねーだろ!

ビクビクしながら走ってると夜が明けてきて、
明るくなると共に霧もやや晴れてき始めた。

双葉S.A.で小休憩。


さらに頑張って、6時前に諏訪湖S.A.に到着した。
ココで朝飯を食うことに。

色々とあったが、俺はけんちんうどんで。嫁さんは山菜うどんを注文。
実は馬刺しの名産地だったらしいが、
食いなれないモノを朝から食って旅をぶち壊しにする気も無いので却下。
んでもけんちんうどんは結構旨かったッスよ。

外に出ると、諏訪湖を一望できる。
なかなかスゴイなぁ、でもそんなに大きくないなぁ、などと思いつつS.A.を出る。


岡谷のJCT.から長野道に入り、約30分くらいで松本に到着。
7時前ながらせっかく来たのだから、せめてもと松本城を見に行く。

松本の地図も無いまま、勘だけを頼りに市内を激走。
それでも10分くらいで松本城に到着。
朝早すぎてどこのパーキングも開いてなかったので、適当なところに停めて観光。
まぁ門までだけど。

まぁ立派よね、あんまこういうものに趣向が無いもので何とも言えませんが。


こっからかなりの山道。
車にたんまりガソリンを食わせて、いざ行かん。

松本を出て20kmくらいはまだ緩やかに登る感じだけど、
安曇村に入りダムが見え始めると坂もきつくて、何より道幅が狭くなる。
トンネルに入ると道幅はさらに狭くなり、
トンネル内で対向車が大型観光バスとかだと、本当に泣きそうになる。

ただまぁ、走っていて面白い道ではあるので、ドライブ好きは一度走ってみては如何か。
俺的見所は、「トンネル内にある、ものすごく見通しの悪い交差点」と、
「連続するトンネルとトンネルの間にある、瞬間的に見える坂巻温泉」だな。
坂巻温泉は、気ぃ抜いてっとマジで見落とすぞ!


しばらく走ると、山の中で大渋滞。
事故なのかと思いウンザリしていると、信号の無い交差点での自然渋滞だった。

この日、上高地に行く道はマイカー規制で、
行けないとわかった車がその場でUターンとかしたり、
最悪、訳のわからん所で立ち往生したりする始末。

そういうやつらのナンバーはほとんど関西だったね。
やっぱ最悪だな、関西のカーマナー。


ウンザリしながら、それでも頑張って渋滞を乗り切って高山方面へ。
4km強の長いトンネルの抜けると、そこが奥飛騨温泉郷平湯温泉だった。

平湯温泉街の入り口近くにあるバスターミナルに入り休憩。
旅館の場所を確認しながら軽い朝飯。

…さすがにこのまま旅館に行っても仕方がないので、
温泉街の奥の山にある「神の湯」に行ってみる。

ウチのカローラでは1速でもキツく、かなり狭い坂を登ったところに駐車場発見。
…かなりオンボロっちぃ小屋しか無ぇぞ?
小屋の前のドラム缶じゃあ、何か燻製してるみたいだし、なんだココは?

ホントに温泉なのか?
とりあえず車を降りて様子を見る。
しかし窓口にかけてあった札に「本日混浴」と書いてあった。

Σ( ̄Д ̄;)なぬぅっ!! 混浴とな!?
神の名の下に混浴ですか!?

しかし1人で勝手に興奮しても仕方が無いし、何より嫁さんは「それはちょっと…」という感じ。
仕方が無い、ココは諦めましょう。


暫し、ガイドブックを見ながら検討会。
平湯の中心地に足湯を発見、とりあえず行ってみよう。

山を降り狭い路地を抜けて、適当な駐車場に停める。
……あれ? ここ俺らが泊まる旅館の駐車場だw 全然知らずに停めたのにw
まぁいいや、とりあえず旅館の人に了承を得て、旅館の目の前にある足湯へ。

おお、足湯なのにかけ流しだ、スゴイな。
下部の湯溜まりには熱帯魚が居る、なかなかお金かけてるじゃん。


近くに「平湯の湯」を発見。近くなので歩いていく。
タオル1本持って、300円払って入場。

庭園風の小道を抜けたところに男女別の露天風呂が。
嫁さんと離れて男湯へ。一応、鍵付のロッカーがあって安心ですな。

服を脱ぎ捨て、早速風呂へ。

おー誰も居ないw 良いねー。広さはまぁまぁ。
温泉はやや白濁だけど、加熱はしてないそうだ。
いやぁー、気持ち良いな。山深い場所のため、浸かるだけでそのまま森林浴にもなるおまけつき。
30分ほど浸かって、すっかりリラックス。いやーいい感じだ。

車に戻ってきても、まだ体が温かい。良いお湯でしたわ。
さて、リフレッシュも出来たので、そろそろ奥飛騨を観光しましょう。
とりあえず一番奥地にある新穂高へ行くことに。


平湯から車で約20分で、新穂高ロープウェイに到着。
平日月曜日だってのにかなり混んでいて、第1ロープウェイの駅から離れた第3駐車場に廻される。
外に出ると、平湯よりも涼しい、っつーか寒いっす。
んでもガマンして駅に向かう。

駐車場から約5分、

途中でものすごく透明感の高い蒲田川を見ながら、第1ロープウェイの駅に到着した。
駅に入ると結構な人だかり。とにかく切符を買って並ぶ。

前のゲートが開き、入場開始。
乗車ホームに行くと、すでに結構な人が居る…。
これ、みんな乗るのか? すし詰めにならねぇか?

なんて不安がってると、ロープウェイが到着。
ドアが開き、雪崩れ込む人、人、人。
そして予想通りのすし詰め状態…。

なぜかロープウェイの添乗員は、
しっかりと窓際で自分の位置を確保し、新穂高自慢の大自然を説明。
「あちらに見えますのが、日本で最大級のブナの原生林でございますー」
 …見えないから。
ジジババの頭の原生林しか見えねぇよ、バカじゃねぇの!?


結局、ほとんど何も見えないまま、第1ロープウェイの終点に到着。
高っけぇ金払わせておいてコレかよ、とか文句言いながら、第2ロープウェイの駅へ。
…やっぱりスゴイ並んでる…、さっきより酷いかも。半ば諦めたまま乗車ホームへ。

しかし、コレが意外と空いていたりする。なぜなら、第2ロープウェイは2階建てなのだ。
第1のヤツと同じ幅奥で、高さが2倍なので、さっきのようにすし詰めにはならなかった。
窓に近い場所も確保できたので、そこそこ快適な移動。
と、思ったのだが…、そのうち雲に突入。
結局、ほとんど何も見えない状態になり、そのまま頂上に到着。

往復2,800円分中、まず半分は損した気分でガッカリしながら、
それでも元気に、駅の屋上に飛び出した。


ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い!!!!!!!!!!!!
寒いっす寒ぅーーーーーーいぃ!!


何度ですか?
10度を下回りますか?
僕はTシャツなんですけど?
どうすればいいですか?
どうすれば僕は死にませんか?
この格好で来ることは、新穂高では死を意味しますか??

あまりに寒いので一旦戻り、気合を入れなおして、今度は駅の外へ。

15分ほどの散歩コースを歩く。馬鹿でかい水芭蕉とか、高山植物を観察。
うん、特に興味無いかなw


いい加減飽きてきたので(+寒さが限界)、ロープウェイで山を降りる。

今度は全然混んでいない、椅子にも座れて快適な空の旅を満喫する。


第2ロープウェイの下の駅に着いたところで腹が減ってきたので、
駅に併設されてるレストランで昼飯を採る。

俺は飛騨牛朴葉味噌ステーキ定食。

嫁さんは飛騨牛ステーキ丼。

いやぁ、旨かったっス。
牛肉の味噌焼なんて、勿体無くてやったこと無かったけど、なるほどコレは合いますな。
肉嫌いな方なんか、肉の嫌な臭みも消えて、もってこいなんじゃないっスか?
定食のご飯も、大盛無料でいい感じです。
嫁さんのステーキ丼も、焼き過ぎず生過ぎず、しっとりとした感じでベスト食感。
味付けもやや濃い目で、ご飯が進みます。

国定公園内のレストハウスと侮っていましたが、レベル高いっスね。
新穂高に来て、唯一良かったことかもw


胃を満足にした後、第1ロープウェイで山を降りる。
車に戻って新穂高を出て、平湯に戻るルートへ。

途中で、中尾高原に立ち寄り、最近出来たっつー足湯に行ってみる。

ココの足湯は1周10mくらいのオーバル状になってて、
底に竹や石が敷かれていて、歩くと健康に良い足湯なのです、らしい。

んじゃ早速入ってみよう歩いてみよう。
スタート地点らしき板場から入水。

ヌ、ヌルい、温いっスよコレは…。
それでも我慢して歩いてみる。
少し上がって浅くなった途端、ツ、ツメたい! 冷水じゃないですか!?

我慢できずに走り出す。
冷えた足裏に、石や竹が突き刺さる。

痛い痛い痛い痛い痛い痛いっっ!!!

速攻でスタート地点に舞い戻る。1周約10秒。

…温い湯で足を揉みながら、辺りにあった効能看板を見ると、
「1周、約10分くらいで周ると効果的です。」
…いや、無理だろw


疲れを癒す足湯で何故か疲れを頂いて、ヘコヘコしながら平湯に戻るルートへ。

蒲田川を左手に10分ほど走ると、
栃尾温泉の手前辺りで川原に出られる駐車場を発見。車を停めて、川へ降りてみる。

新穂高の雪解け水が轟々と流れる蒲田川に足を入れる…

ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい冷たい痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いぃぃ!!!!!!

いくら雪解け水だからって、もう8月になるんだぞ?
なんだよこの冷たさは!?

…まぁ予想はしていたけどね。
先程の足湯の効果も何処へやら、すっかり冷えた足を揉みながら小休憩。


しかし良いモンですな、ココは。
マイナスイオンたっぷりって感じの空気が旨いです。


さて、平湯にぼちぼち帰りますか。
途中、福地温泉に寄ってみたが、特に何も無いし雨もパラついて来たので素通り。
ただ、ガイドマップとかに拠ると、
ココは平湯以上に穴場的スポットの扱いなので、将来的には行ってみたいですなぁ。

さて、平湯も近づいてきたのですが、旅館のチェックインまではまだ時間が有るなぁ。
っつー事で温泉街を一度素通りして、山の中にある平湯大滝を見に行く。


平湯に来る時に通った長いトンネルの前を横切って、次の所を左折。
イキナリ道が悪くなるが気にせず爆登。
2、3分で、滝ビューポイント到着。

車から出たところから既に見える位、かなり立派な滝。

駐車場から歩いて1分くらいで、滝壷手前まで出れる。下から見るとかなりの迫力。

50m以上あるよなぁ、コレ。冬にはこのデッカイ滝が全部凍るらしいです。
んで祭をするらしい。凍ったのも見てみたいですな。
でも、冬は雪が凄くてマイカー規制が布かれて、
ツアーとかじゃないと奥飛騨には行けない模様。
うぐぅ。まぁ、その内。

おまけのつもりで行った割には良い物を観たっつー、
ちょっと得した気分で平湯温泉街に戻る。


旅館に入る。
中村館のエントランスは普通にキレイかな。
最近見なくなった「宿帳」に記入して、部屋に案内される。
接客はスゴイ丁寧かと。暫く歩いて、別館っぽい所の3階角部屋へ。

8畳位のゆったりした広さ、窓からの景色も緑深くて良い感じですなぁ。

窓の下を覗くと、貸切温泉だと思うんだけど、大きな屋根で見えません。
まぁコチトラ除く気ぁ無ぇから別にいいけど。

荷物を片付けて、暫く休憩。
その内、2人そろって眠くなる…。
そういや、昨晩はほとんど寝てないんだよな。
よくもまぁここまで無事故で辿り着けたものだわ。
とりあえず一歩も動けそうに無いので仮眠を取ることに。

5時前くらいに起床。
短い時間だがかなり深く寝た模様、だいぶすっきり。
まだ寝足りなそうな嫁を引き連れ、早速温泉へ。

嫁と待ち合わせの時間を決めて、いざ中へ。
服を脱ぎ捨て、掛け湯後、まずは内湯に飛び込む。

7月だっつーのに寒い外気で冷えた体に染み入りますな、こりゃ。
暫く浸かって体をじっくりと温めた後、露天の方にも行ってみる。

…寒っ!? もう少しで8月だっつーのに、なんだよこの寒さは?
とにかく急いで湯に浸かる。
いやーいいねぇ、温かいねぇ。

っつーかココはホントに山深いね。
泉の流れる音と、川の流れる音と、鳥のさえずりしか聞こえませんよ。最っ高。

この旅館の温泉は他に、打たせ湯、樽風呂、総ヒノキの泡風呂、サウナがありますよ。
どれもみんなちゃんと掃除されていてキレイです。

あまりに良い湯だったので、約束の時間を少々出てしまった。
嫁は怒ってるかと思いきや、無料のマッサージマシンでご満悦。
試しに俺もやってみたけど、あー中々いいね、コレ。
暫くマッサージした後、大満足で部屋に帰る。


部屋に戻って一息。
時計を見ると夕飯までまだ時間があるので、ちょっと外に散歩に出掛ける。

旅館を出てすぐのところに2軒ある土産物屋を物色、
酒とつまみっぽいのを少しばかり買い込む。
まぁ、明日またちゃんと買おうかなと。


旅館に戻って直接、食事の部屋へ行く。
ウチら含めて大体10組くらいかね、いましたよ。
基本的にご年配の方々が多いようで、皆さんしんみりとお食事なさってらっしゃる。
いやまぁどっかのチェーン系大衆居酒屋の酒池肉林の如きノイズなんかより全っ然マシですけど。
むしろ歓迎で。

周りの方もお酒を嗜んでるご様子なので、俺も1本つけて貰う。
さて料理の方なんですが、これがまた美味い。
昼にも食べた飛騨牛の朴葉味噌焼を筆頭に、
鮎の刺身、蕨漬け等、山の幸が多くて良いです。
俺、山の中の旅館で「マグロ」とか出されるの、嫌いなんだよね。
なので非常に高ポイント! 酒も美味くて良し!

良い感じの酔いどれ加減で部屋に帰り、ちょっと休憩してまた外へ。
旅館の近くで見つけた「奥飛騨宝ラーメン」を食うためです(マダクウノカヨ)
なんかね、一応ラーメン好きとして行く前に調べてみたんだよね。
したらあちこちのラーメンサイトで結構評価が高かったので、食ってみようかなぁと。

んで嫁と2人でいざ入店。
…誰もいねぇし。あ、かなり奥に店員発見。

おい、ココはホントに大丈夫か?
ネット情報だと「平日でも行列が出来るほど」らしいのだが…。
まぁいい、とにかく食ってみよう。
宝ラーメンを2つ。

待ってる間「野麦ずし」っつーのに少々興味を持ったが、そこまで食えそうに無いので、また今度。

んでモノですが、なかなか手際が悪い…。
注文してから出てくるまで約10分といったところか、ラーメン屋の10分は長いっスよ。

んじゃ早速食べましょう。なるほど結構美味しいかも。
ただ麺がやや伸び気味だね、縮れ麺は好きなんだけどなぁ。
スープは濃い目の醤油でしっかりとした味だけど、アクが無い感じで飲みやすいです。
チャーシューは固くて味が薄いっス。

総評としては、丁寧な感じで好きなラーメンですが、
期待していた分だけi||i_| ̄|○i||iみたいな。


腹パンパンで部屋に戻り、もう一度温泉へ。今度は貸切温泉に入ってみる。
なんだかエロエロな気もするが、屋外過ぎてそう言うわけにもいきませんので、あしからず。
でもまぁ、人目を気にせずゆっくり入れるというのは非常に買いかと。
ちなみにココの旅館は貸切料は取らないので、
空いていればフロントで鍵を借りてノンビリ出来ます。素晴らしい。

すっかりリラックスして部屋に戻る。
集中のスイッチはだいぶ前に完全に切った。
布団に倒れこんだら、速攻眠気。
まだ10時前だっつーのに…、しかし嫁に目をやりゃ既に寝てる!?
…まぁいいや、俺ももう寝よう、思えば前日は寝てないんだ。