リロ&スティッチは、日本に帰ってから知った話で

4時半過ぎ起床。
ものすごい睡眠不足により、見るからに衰弱。
とにかく集合時間も早いので、さっさと髪を整え飯を食う。

うわぁ、不味っ!?
おにぎり固ぇ固ぇ。
なんだこのチャーハンにする前の冷や飯以下の米は?
食えない食えない。

おにぎりを断念しサンドイッチへ移行。
パンがモサモサする…。
ツナがコッテリしてるよぅ…。
とにかく、不味いよぅ…。

せめてサンドイッチだけでも腹に収め、紅茶を流し込む。
ちょっとしか食ってないのにたくさんゲップをしながら集合場所へ向かう。


ホテルの下の集合場所からバスに乗り込み、空港へ向かう。
途中、他の集合場所にも寄る。嫁さんの両親と偶然遭遇。
両親はマウイ島にいくのだそうで。そのまま一緒に空港に向かう。


6時過ぎに空港到着。
国内線の出発ロビーで長々と説明を受ける。
…っつーかジジババ多いなぁ、離島巡りツアーは。

…よくよく考えると、俺は日本でも「国内線」っつーモノに乗った事が無いハズ。
まさかハワイで初「国内線」に乗るとはねぇ。などと、
「「海」っていうものはハワイでしか入ったことがありません」的、
どこぞのクソボンボンみたいな事を考えていたら出発時間。


前から順番にチェックゲートに向かう。
やっぱり国内線でもチェックは厳しそう…。
変に警戒しながら俺の番になる。


……ピピピピピッ。!?


マジか!
生まれて初めてゲートで引っ掛かった…
凹みながら列からはじかれ再チェック待ち。

英語で散々何か言われながら全身に棒を当てられる…
屈辱だ、きっとこのクソ外人は俺のことを取って食うつもりだ(卑屈

結局、ケツのポッケに時計を入れてるのを忘れていただけで、特にお咎めも無し。
当たり前だけど…


アロハ航空の国内線はヤバイ。
機内の席がボロボロで、前との距離もかなり狭いぞ。
っつーか天井低っ!

適当な席に座って、しばらくしたら動き出して、成田みたいな渋滞も無く速攻離陸。
機体の長さが無いせいか、かなりキツイ角度で上がっている気がする。


10分ほどで雲の上。
シートベルト着用サインが消えて、
コーヒー配られて、
速攻着用サインがつくまで約5分。


早っ!

離陸してから30分足らずで、カウアイ島の空港に到着した。
コーヒー飲んでる暇ねぇよ。


降機してトイレ行ってドアくぐったらバスがお出迎え。
適当な席に座る。日差しが強い割に気温は低いっス。

しばらくしたらバスが動き出した。
マッタリとした、何ともつかみ所のない島観光の始まりである。


出発して早々、寝てしまったようで。
そりゃそうだろ、5時前に起きるなんて、死ねといっているようなモンだ。
目が覚めると浜辺近くを走行していた。嫁さん情報では島の南側らしい。

ボーっと見てると、でっかいモノが横たわっていた。
ガイドさんが言うにはアザラシらしい。
ほほぅ、タマちゃんか。
野生のアザラシが普通に日向ぼっこができるこのカウアイ島はいいところなんだなぁ、
なんて思ってるとバスが目的地に到着。

カウアイ島名物・潮吹き岩。
ダッシュでフェンスに駆け寄るジジババを尻目に、ダラダラと遠目に眺める。

……なんか、すごくショボイ気がするんですけど?
1分に1回くらい、1mくらい潮が上がってる…、立派なのは音だけ。
別に期待していたわけでもないけど、金出してこれを見せつけられた日にゃあ、
そりゃあ凹むだろう…。
バスに戻り、不貞寝。


頭がグラグラするので不快に思い起床。気が付くと、バスは山道に入っていた。
運転手の荒い運転に多少イラつきムカつき、だんだん酔って来る…。
そろそろ勘弁してくれと思った辺りで山頂に到着した…。


こちらもカウアイ島名物・ワイメア渓谷。

っつーか山頂寒っ。
っつーか風強っ。

文句たらたら渓谷の展望台に向かう。

おー、これはこれで絶景かな。
見渡す限り、ザンギリカット、山切りカット。
見晴らし中々のモノですな。

…と誉めてはみたものの寒いのには変わりなく、
5分程でバスに逃げ込み、またも睡眠。

…このツアーは失敗か? 隠れて1人凹む…


山を降りてすぐの所の土産屋で小休憩&土産漁り。

…なにもねぇなぁ、カウアイ島にしかねぇみたいなモノは無いんですか?

それでも文句を垂れる割には隅まで見渡し、
コナ・コーヒーじゃない、カウアイコーヒーなるものを発見。
まだ試験段階の品種らしく、日本には出回っていないそうで。
それは貴重だ、買っておこう。

それを買った後は、店内のグァバジュース飲み放題コーナーでマッタリ。
が、クーラーが寒くて外に逃げる…。


店の斜向かいくらいに、この島の日系移民の人々が作ったっつー寺を発見。

割と立派な鐘と菩薩様が建立。
なんだよ、なんかこういうものの方がもっと見たかったなぁ。
近づいて見たかったが時間が無くて断念。


この後、昼飯の予定らしいが、時間が余っていたためワイルアの滝を見に行くことに。
途中、スリーピング・ジャイアントっつー山を見る。
頂上付近の崖肌が人の顔に見えるためらしい。
ちなみに設定は子供らしい。

あとエルヴィス・プレスリーの別荘地も見た。
エルヴィスはここで、名曲・ブルーハワイを作ったそうで。
かなりボロボロだったなぁ…。

峠のパーキング・エリアから滝を望む。

…全然見えないじゃん、瀑布の上の方がチラリと見えるくらい。
チラリズムかよ。


いいかげん昼飯。
島の東側浜辺沿いの「カウアイ・ココナッツ・ビーチ・リゾート」っつーホテルに到着。
何故か席順まで仕切られてヤな感じだがまぁ良い。
飯は相変わらずハワイ名物・バイキング祭り。
なんでこう不味いかねぇ…。

食えるもので満たすだけ満たして、
プールサイドのファットな白人を横目に、プライベートビーチを見に行く。



……?
なんですか、ココは?

日本海ですか?

この荒れ具合はなんですか?

なんで波打ち際で2m越えてるんですか?

んで…。
なんでこの荒波の中、自分の腹より小さいボディボードで泳ぐんだ、白人。
何で1人ディスカバリーチャンネルですか?

そんな一歩間違えたら救急病棟24時のナレーションが聞こえそうなシチュエーションの中、
やっと出てきた日差しを強制満喫。


気が付いたら周りに日本人がいない…。
焦って戻ってバスに乗り込み、本日のメインイベント・シダの洞窟に向かった。
寝ながら。


起きたら、川の船着場に着いてた。
バスを降りて桟橋の方に向かうと、何故か沖縄民謡が聞こえる…、しかもハイサイオジサン。
ほとりのロッジを覗くと、大盛り上がりの中心に沖縄民族衣装が4、5人。
演奏者が3人くらい。
何でこんなところで沖縄ライブ?
意味が判らぬまま船に乗り込み出発。

100人近く乗れそうなタグボートみたいなので、川の上流を目指す。

うちらの団体以外にも、外人部隊が2団体ほどいたのかな。

しばらくすると、船の前のほうでフラダンスショーが始まった。
よく考えるとちゃんとしたフラをみるのは初めてかも。
やっぱワイハーにはフラダンス&ハワイアンよねぇ…。
いいねぇ、やっとテンションも揚がって来たっス。

そのうちフラダンス講座が始まる。何となく全員強制参加。
基本ステップを覚えたら、音楽に合わせてレッツ・フラッ!

…瞬間、隣の白人バアさんの足を踏む。
バアさん怒る、イングリッシュで。
俺謝る、日本語で。
バアさん、むっちゃ舌打ち。
俺、凹む。

大体、狭い船で踊るのがそもそもの間違いな気もするが、
結果的に昇りかかった俺のテンションはすっかり最下位転落。


そうこうしている内に目的地到着。
凹むというより多少やさぐれながら桟橋に降りて、ジャングルの中に突入。

5分ほどでシダの洞窟に到着。足元がかなり滑るので、気を付けながら洞窟の中に入る。

…思ったより小せぇな。
っつーかもっとシダが生い茂ってるのかと思ったが、それは今の季節柄だと説明された。
そういや、俺らが結婚式のプランを考えている時に、
パンフにこのシダの洞窟で式を挙げるプランもあったな。

…こんな泥と湿気まみれのところでやったら、
レンタル衣装は速攻買取だろうなとか思いながら、シダの洞窟を後にした。


船で元の船着場に戻ると、さっきの沖縄民謡楽団が記念撮影をしていた。
後ろに掲げる旗に「沖縄県人会」と書いてあった。
なるほど、こいつら沖縄からの移民か。

そういやバスの中でガイドが「日本からの移民は、沖縄人が多い」とか抜かしてたな。
証拠に県人会同士の会話は英語だった。
ウチの団体のおっさんが日本語で話し掛けたら戸惑ってた。
俺の予想は多分合ってる。

どうでもいい推理を当てた満足感と共に、カウアイ島の空港に向かう。


20分ほどで到着。さっさと搭乗手続きを済ませて、搭乗ゲートの前でマッタリ。
搭乗して離陸して、やっぱり30分足らずでホノルル空港に到着した。


送迎バスでシェラトン・ワイキキの前まで送ってもらう。
18時位かな? 部屋に戻って小1時間ばかし休憩。

その後嫁さんが友人と食事に行くというので、俺も負けじと阿呆3人に電話。
バカで有名なシズラーの前で待ち合わせる。


前回来た時、ここでアホみたいに食って後悔した覚えがあるんだよな…、
今回は後悔しないようにしないとなぁ。列に並びながらそう決心する。

んで注文。
マッシュルームたっぷりステーキみたいなのを注文、成功。

「Some drinks?」
とか聞かれて、
「どらふとびあー」
と注文。

2度聞き返された後、出てきたのは何故かバニラコーク。

…く、悔しい。確かに発音は悪かったかもしれない。
そもそもドラフトビールなんて無いのかもしれない。(でも書いてあったぞ…)

でもね、でもね、なぜ「びあー」が「コーラ」になるんだ?
しかもなんでよりによってバニラコークなんだ。

「あ゛あ゛? 何言ってっか全っ然判んねぇよ、クソイエロー!
 猿は肉と一緒にバニラコークでも飲んでろよ、ファック!!」

っつー事かなぁ…。
んで、ガッカリしながら割と旨い肉を頬張り、
確実に肉と合わないバニラコークで流し込む作業を、やや無言で繰り返す。

何故かH方がビールを取得することに成功。
 T丸が言うには、ハッキリとした口調で大きな声で、

ハイネケン

と言ったらしい。

……そうか、そうすりゃ良かったんだ。
有無を言わさず、バカ白人でも判る品名で指定すりゃあ良かったんだ。

アホの癖にムカつく。
何故こんな時だけ賢くなるのかこの野郎。


俺がムカついてる横でT野井が静かに、頼んだ量を後悔していた。
3年前と同じように…。


旨い肉と不味いコーラが、腹の中で一体どんなハーモニーを奏でているのか。
やや気分が悪くなりながら、夜の街を散歩。

とりあえずどっかで1杯引っ掛けようやー、となるが、
ガイドブックも無しに街をうろつくと、どこに飲み屋があるのかが判らん。
加えて、たとえ見つけたとしても、そこが安全なのかどうなのかが判らん。
っつー訳で、店探しは難航。


H方が、
「ここが良いんじゃないか?」
とか言った店は、明らかに雰囲気悪。

下手に日本人が入ろうものなら、
身包み剥がされた後に頭から黄色のペンキを被せられて
下らないアメリカンジョークのネタにされそうだ。


もう、どっちかのホテルの部屋で飲むか、なんて話していると、嫁さんが合流。
結局、5人で店を探すことに。
しかしその後はすぐに店を見つけた。

シェラトン・プリンセス・カイウラニの裏手のビルの地下のバー。
地下って辺りが危なそうだが、試しに入ってみたらかなり落ち着いた雰囲気のジャズバーだった。

5人ともバーカウンターに通される。
バーテンダーのオバちゃんが、すっげぇ優しくて感じが良い。
H方がメニューに無いものを言っても、嫌な顔せず作ってくれるし。
23時過ぎにラストオーダーとちょっと早い気もするが、かなりお気に入りの店になった。
店の名前を忘れてしまったのが残念。


その後は阿呆3人と別れて夜の街をぶらぶら。
ギリギリまでABCストアに居て買い物して、ホテルに戻る。
相変わらずベランダで優雅にマッタリして就寝。